【ネタバレ注意】桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「年末もお互い元気に頑張りましょう!!」(追加公演)に参加させていただきました。その感想をつらつらと。(横浜公演)
ご縁がありまして
追加公演として発表された、【桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「年末もお互い元気に頑張りましょう!!」】に参加をさせていただきました。
今回は例にならってその感想や思ったことをつらつらと書いていこうと思います。
少し余談ですが、
開演前のいつものアナウンスで
「追加公演のチケットを手に入れられた"""幸運な!"""(声量大)みなさま!!盛り上がる準備はできていますか!?」
と言っていたのがかなり印象的でした。コロナ禍前であれば大きな歓声があがったんじゃないかな、、、、と思うくらいの煽りスキル抜群のアナウンスでした。
ということで本題へ
M1.こんな僕でよかったら
思い返せばコロナ禍以降の桑田さんのソロとしての活動は、楽曲提供・2年連続の全国ツアー・CM出演・タイアップCM・音楽番組出演・チャリティー活動、ミニアルバム&ベストアルバムリリースなど、かなり精力的に活動をしてらっしゃっていました。
そしてこれらの活動の始まりとなったのが「少々大人っぽく...」という雰囲気をテーマにした「ブルーノートライブ」でした(2021年 春)。「Bar」の雰囲気を作り出し、「大人っぽく」始まったこのライブはある種この2年間の活動を最初からなぞるような、そんなイメージを持たせた演出と選曲だったのかなと感じます。(そしてこの曲もブルーノートライブで披露がされていましたね。)
2番がカットされてしまったのはきっとこの酒のせいなのでしょう(?)
M2.若い広場
横浜(神奈川県)でたった独りで膝を抱えて遠い故郷(茅ヶ崎市(こちらも神奈川県))を思い出した桑田さんはどんなことを思い浮かべたんでしょうかね(?)
前曲の「星を読みながらフラれた同志で波音のスイングに揺れていた」場所は、きっと「指を絡め星を見上げていた二人寝転ぶ屋根の上」だったのでしょうか。
これまでの傾向でいくと、2023〜2025年はサザンオールスターズでの活動になりそうなことを考えますと、この「開演お待ちどうさん」を今後3年間聴けなくなることにもなるため、そんなことを思って少し寂しい気持ち(Just a man in loneliness)(言いたいだけ)にもなりました。
M4.MERRY X'MAS IN SUMMER
クリスマスが終わってもこの曲が聴けるとは思ってもいませんでしたね(?)
大サビ前の間奏中、そしてアウトロでは「もういくつ寝るとお正月」という歌詞が挿入されていました。これまでのドーム公演ではアウトロ中に「Jingle bell, Jingle bell, Jingle all the way〜」と歌われていましたが、「年末も」というライブのタイトルや季節感と時期などを踏まえた粋な変更点なのかなと感じます。
M5.可愛いミーナ
追加公演で何か変化があるならこの曲かな(大サビがフルで歌われるなど)と思いヤマを張っていましたが、特に目立った変更はなくドーム公演と同じように披露されました。
「ロマンティックが終わる時 独りぼっちの夜が来る」という歌詞は、
ロマンティックという名のライブが終わり、会場を出ると冬の冷たい風にあたって「寒っ」ってなるあの感覚に少し近いものを感じますね。
M6.真夜中のダンディー
なんと変化があったのはここでした。
1&2番のAメロの前半を音程を高くして(2002年に開催されたいわゆる「けいすけさん大変ねぇ」の歌い方)の披露だったのです。20年前のアレンジ、しかも自分はその頃1歳であるため画面の中でしか見たことなかったあの歌い方をまさか生で見られるとは、、、という衝撃と驚きでとても興奮してしまいました。
そして、どうやら札幌公演から披露されていたようですが、アウトロで桑田さんの「Smoke on the water」のギターソロが挿入されていました。
正直「カッコ良い」の一言に尽きます。ギターを鳴らしている桑田さんがあまりにもカッコ良すぎて、帰りの電車でSmoke on the waterをリピートしてしまったのは内緒です。
M7.明日晴れるかな
1番の「神より賜えし孤独やトラブル」からドラムが大きく入りましたね。思わず左右に動きたくなるようなリズムでした。桑田さんの強いところは、こう言ったバラードでも何か「盛り上がり」を感じられる部分なんですよね。
前の曲で派手に盛り上がった雰囲気から、バラード的な盛り上がりをして会場を巻き込む、そう言った意味でもこの2曲は、アンコール中の「銀河の星屑→白い恋人達」のような構成とリンクをしているなとも感じました。
M8.いつか何処かで(I FEEL THE ECHO)
10年前のツアーでは年越しの曲として起用された曲ですが、今回は序盤に静かに披露がされました。
「滲んだ光が遠くで輝く」といった表現が個人的にお気に入りの一つで、推測するに、きっと涙目になっている主人公を描いていると思うのですが、こんなにも情緒的に涙目を表現できる日本語をよく思いつくな、、、と一人で感心しながら聞いていました。
M9.ダーリン
「年末」に「横浜」でライブといったらこの曲でしょう。
曲の終盤だったでしょうか、横浜の(おそらく)「ヨコハマコスモワールド」あたりの映像が映し出されていました。そのコスモワールドの観覧車にある時計が「19:54」となっていたのがなぜか記憶に残っていて、何か意味があるのかなと妄想にふけていました(結果的にその理由は思いつかず)。
M10.NUMBER WANDA GIRL〜恋するワンダ〜
イントロから会場の拍手が揃いに揃っていたのを覚えています。
やっぱりこう言った曲調と言いますか、ギターが沢山鳴り、テンポが速く、演出も全開であるといった雰囲気こそが「生のライブ」をより感じさせるのかなと思いました。
自分にとってこの曲は今回のツアーで初めてお目にかかれた曲であり、かねてより大好きな曲でしたので、「ナイス選曲!」と言いたくなるくらい嬉しかったです。
M11.赤い靴 〜 SMILE〜晴れ渡る空のように〜
横浜公演のご当地民謡枠は「赤い靴」でした。
「横浜の世にも悲しい曲を歌います」といったMCから入りましたが、この曲はサザンオールスターズの2004年の年越しライブでも演奏されていたのですね。
桑田さんが楽曲提供をした「恋人も濡れる街角」を個人的には期待していた(横浜を舞台にした曲、リリースから2022年がちょうど40周年であり、また桑田さんのこれまでの年越しライブでも曲の一部がカバーとして歌われることがあったため)のですが、その夢は叶わず。
個人的に(SMILE〜晴れ渡る空のように〜 の)、
「あなたがいて私の誇り(I'm so proud)」の部分において、
「あなたがいて」で観客側を指差し、
私の誇り(I'm so proud)で桑田さんが自身に手を向けていたのが、
今でも強く記憶に残っていて、自然と涙が出てしまいました。
M12.鏡(アコースティック ver)
メンバー紹介を終え、アコースティックコーナーに移ります。
個人的にこの曲は座ってじっと聴くのが好きなんですよね。
この曲では「君」という歌詞が多くありますが、この「君」とは誰を指しているんでしょうか。「鏡よ君に語ろう」という歌詞もありますが、鏡に映る人は無論自分の姿な訳です。過去の自分、あるいは(鏡に映る)空想の自分に対して、現実を知る鏡の前にいる自分が「幸せかい?」と話しかける、といった状況なのでしょうか。
この曲の収録アルバムは「孤独の太陽」でもあり、桑田さんのアルバムの中でもかなり内省的なアルバムの中にある曲ですから、そう言った意味で、何か別の自分に語りかける、そういった内省的な経験を曲として体現されているのかな、と、ふと思いました。
M13.BAN BAN BAN(アコースティック ver)
曲が始まった途端、多くの人が立ったような感じでした。
そんな中、自分の隣にいたご高齢の男性は最初の「BAN BAN BAN One day〜」の部分では、座りながら、そして小刻みに頷きながら(この曲に会えた嬉しさを噛み締めるように)聞いてらっしゃいました。
そして、「君は緑の風に乗る」の部分から立ったんですよね。
察するにこの方はかなり昔から桑田さんを応援されていたのかなと思います。
何せ1986年の曲な訳ですから、リリース当時を知る人にとっては思い出深い曲なのでしょう。そんな曲を目の前に、いろいろなことをだんだんと思い出し、そして立ったのかな、、、と思いました。
この一瞬の出来事が、なぜか記憶に残っているんですよね。
誠に勝手ですが少し感動をしてしまいました。
M14.Blue 〜こんな夜には踊れない(アコースティック ver)
アコースティックとなると観客に語りかけるといった意味で、観客と距離が近くなる印象がありますが、この曲は演出・ダンサー含めあえて距離をとるような曲だったのかなと思います。
こちらもやはり意表をついた選曲でしたし、大好きな曲であり、正直も聞けないのかなとも思っていたので、聞けて大変嬉しゅうございました(桑風)。
M15.なぎさホテル
イントロ中に桑田さんが上を見ながら左右に揺れていたのが印象的でした。
この曲は元々ユニクロさんのCMタイアップ曲として扱われ、しかもそのCMのみを見ると完全に冬の曲としてのイメージが強かったですが、PVやライブでの演出を見てから一気に夏のイメージへと変わりました。
M16.平和の街
タイアップソングにしては出来過ぎですね(今更)。
名古屋公演とMステでお見かけしたovertureがカットされていましたが、腕につけるライト含めこちらも会場全体で盛り上がる曲としての披露でした。
そしてこの新曲2曲ブロックの前にMCで紅白出演に関しても触れられていました。
「時代遅れのRock'n'Roll Band」に関してもお話され、「収録をもうしちゃったんだけど、ここ(横アリ)でやると思った?」と煽り気味なMCをしていたのが印象的で、大きな拍手にも包まれていました。
桑田さん曰く、やはり日程的な都合がどうしてもあったみたいで、収録日に加え、そのための練習の日なども十分に設けられなかった、と言ったようなニュアンスでした。
大晦日の公演では、結果的に終演後に場内が暗転し、紅白の映像をみんなで見る時間が設けられました。
あのパフォーマンス、そしてその後のSNSなどでの反響を見ると、こう言ったご時世に紅白で「平和を願う」曲を披露するのに意味があったのかなと感じます。
M17.現代東京奇譚
今回のライブの演出部門での個人的優勝はこの曲です。
特に大サビ前の間奏で桜が散るピンクの演出から、大サビに入った瞬間に一気にオレンジ色に変わるあの演出が本当に圧巻でした。
横浜アリーナでの公演といえばSB席(ステージバック席)を設けた形態ですが、今回はこのSB席がありませんでした。しかし、この席がないこその演出でした。ステージのスクリーン全体で会場を巻き込むようなあの雰囲気も自分の中でかなり印象に残っています。
M18.ほととぎす[杜鵑草]
どうしてもこの曲で泣いてしまうのです。。。
平和の街でかなり明るい雰囲気になった後、現代東京奇譚とこの曲で、良い意味で落ちるところまで落ちるのが本当にたまらないのです。。。
なんとなく、内容的にも過去に目を向けてる曲ですが、最後に「繋ぎ合った手を離して」「振り向かないで 未来へ」と前を向こうとしている主人公がいるのも面白いなと思うポイントです。
M19.Soulコブラツイスト〜魂の悶絶
曲の最初から桑田さんが例の赤いタオルを首にかけていました。
また間奏中には「よっしゃ!!よっしゃ!!よっしゃ!!」と仰っており、この瞬間だけ20年前のライブでの桑田さんを見たような気持ちになりました(?)。
M20.悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)〜年越し
前の曲の「Soulコブラツイスト〜魂の悶絶」から間髪入れずにイントロが流れました。
そしてこのイントロ中に桑田さんが「年が明けるぞ〜!!!」という掛け声を2回して一気に会場のボルテージがあがったのを覚えています。
自分もこの掛け声を聞いた瞬間にとても興奮をしてしまい、細かい記憶をあんまり覚えていないんですよね。。。会場の雰囲気が、文字通り熱気に溢れ、キラキラと輝き、スクリーンに「年越しまであと3分前 / 2分前 / 1分30秒 / 1分」と出るたびにその熱気とボルテージが上がっていく、、、本当にTHE年越しライブといったような雰囲気でした。
年越しと同時に天井から無数の風船が降ってきて、会場はカラフルに。
あまりにも観客が風船に夢中になるものですから、桑田さんも様子を伺いながら、「次行っていい?」と語りかけていたのも印象的でした。
M21.ヨシ子さん
そしてそして、2023年最初の曲はこの曲でした。
年明け一発目に披露されるのはこれが2回目?でしょうか。
簡単なovertureから始まりましたが、なにか異様な雰囲気を持つこの曲は、年越したことによる熱気に溢れた状況での披露であったため、大盛り上がりでした。風船が縦横に揺れており、カオスな雰囲気がより増したような感じでした。
M22.真っ赤な太陽〜波乗りジョニー
例のひばりちゃんが登場しました(?)。
本編のラストに置かれたこの曲ですが、演者側からも大きな信頼を得ていそうな曲ですね。演出全開・ダンサー全開・明るさMAXといったように、(去年のツアーのブログでもこの表現をしましたが)まさに「総力戦」であるような感じでした。
この曲の前に、「アンコール何やろうかな、年末・紅白ということで、じゃあ氷川きよしさんでズンドコ節」といったMCがあり、桑田さんが即興的に「ズン・ズンズン・ズンドコ」というと観客が「き・よ・し」のリズムでの拍手でレスポンスをするといったことがありました。
何かこのように即興的なことから生まれる笑いや感動もライブの一つの醍醐味ですね。
そして「ROCK AND ROLL HERO」へ移りました。
こちらもピアノとギターが絡む音が絶妙に好みで、改めて好きやなと実感した曲でした。
En2.銀河の星屑
そして今回のツアーの目玉となる曲のお出ましです。
やはり何回聴いてもカッコ良いと言いますか、金原さん不在の穴を本当に上手に埋めたアレンジでした。特に間奏の中さんのギターソロは本当に圧巻で、その演奏の感想(間奏)はシラフじゃ説明できないくらいでしたよ(?)。
En3.白い恋人達
ソロのアンコールの切り札といえば、近年はこの曲になりましたね。
この曲は自分の生まれ年にリリースされた曲であり、個人的に思い入れがかなり強い曲なんですよね。
先ほどの「炎の聖歌隊[Choir(クワイア)]」の時でも言わせていただきましたが、この曲も今後3年ほどは生で聞けないのかと思い、じっくり聞かせていただきました。
声の調子も良く、大サビでは自然と涙が出てしまいました。「ああ、ライブに来てよかった」と一番実感できたのはもしかしたらこの曲かもしれません。
En4.100万年の幸せ!!
本当に本当に最後の曲となってしまいました。
バンドメンバーやダンサーも含め、観客もみんなでなんとなくリズムに乗せて踊りながら会場全体で盛り上がるような曲でした。
曽我さんが獅子舞を持って踊っていたのが印象的でした。そのためサビの「ウパウパウパウパ」の部分のみ、曽我さんだけ「パクパクパクパク」と獅子舞の口を動かしていたのが個人的にはツボで、微笑ましかったです。
最後に
2022年も本当にいろいろなことがあった年でした。
そんな中、11月から大晦日までツアーを開催していただき、正直自分はこの期間中はツアーを軸に生きていた(予定やバイトのシフトなども含めて)ので、個人的にこれまでのどのライブよりも思い入れが強いライブになりました。
お金と時間をかけて初めて名古屋と大阪に遠征したのも思い出ですし、ライブの行きたさにチケットを先着発売で頑張って取ったのも今では良い思い出です。
こうしてやはり自分の人生には必ずどこかで桑田さんがいるものなのかなと改めて実感しました。
大きな事故もなく、無事にツアーが終わって本当によかったと思います。
桑田さん始め、スタッフの方々、ダンサーの方々、
本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました。
今年はいよいよサザンオールスターズ45周年の年です。
コロナ禍になっていち早く行動を起こし、配信という形で私たちの目の前に現れてくれたこのバンドですが、まだコロナ禍以降で対面では私たちのお目にはかかってないのですよね。
対面では人前に出ずに、この3年間、眠り続けたこのバンドが今年どう化けるのか、そんなことを期待しながら過ごしていこうと思います。
ということで最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからもお互い元気に頑張りましょう!!