【ネタバレ注意】桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「お互い元気に頑張りましょう!!」に参加させていただきました。その感想をつらつらと。(名古屋, 大阪&東京公演)

2022年もやっぱり

この歌手(ひと)の音楽を生で聴けるのがどれだけ幸せなことなのか、、、

とその幸せを名古屋・大阪・東京で精一杯噛みしめていました。

 

8月に桑田さん自身の新型コロナウイルス罹患により、已む無く「ROCK IN JAPAN FES 2022」への出場キャンセルをせざるを得なかったことへのリベンジ(5倍返し?)として開催された5大ドームツアー【桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「お互い元気に頑張りましょう!!」】の名古屋・大阪・東京公演にお邪魔させていただきました。

 

今回は、演奏された曲・ライブへの感想や思ったことなどをつらつらと書いていこうかなと思います。(今回も例にならって長いです。)

(3公演分を記すとより一層長くなってしまいますので、要所要所をかいつまんでいこうと思います。)

 

セットリストとその感想

M1.こんな僕で良かったら

会場暗転と共に、雨が降り、雲がかかり、雷が鳴っている映像が映し出されました。

スクリーンに「若い広Bar」という文字が映し出され、そのステージ上にはバーテンダーとそのお酒を嗜んでいるバーの1シーンが映し出されました。

そのシーンの後、バーで聴くような(表現がバー初心者)ピアノの音とその後に続いてこの曲のイントロが流れたような記憶をしています(あんま覚えてない)。

ステージ真ん中に置かれた扉のようなものの中から桑田さんが扉を開けて登場、久しぶりにお会いできたこと、また生の声を聞けたことにより一気に涙が出てきてしまったのを覚えています。(そしておそらくこの扉はきっとバーの扉であることは言うまでもないでしょう。)

 

個人的に1曲目という位置ではノーマークでしたのでかなり驚きました。

この曲は、「ソロデビュー35周年目」としての桑田さんにとっての挨拶変わりも曲とでも言いましょうか、(これは想像ですが)「止むを得ないロッキンの出演キャンセルでファンの皆さんとの夏の逢瀬を作れなかった、迷惑をかけてしまったのに、今日はライブに来てくれてありがとう」、そんな意味を込めた「こんな僕で良かったら」だったのではないかと感じます。

 

2番の歌詞がカットされ、そのまま大サビ(?)が歌われた流れでしたが、まさか1曲目がこの曲、しかも11/23にリリースされるベストアルバム「いつも何処かで」の未収録曲からの披露だったことはきっと多くの人にとって衝撃だったのかなとも思います。

 

M2.若い広場

先ほどの「若い広Bar」の伏線回収でもきっとありますでしょう、リリースからライブ皆勤賞となりました。昨年のツアー同様、2番では前川清さんに真似た(?)歌い方をしていましたね。

最後の「愛の言葉をリル〜」の前の間奏部分が少し長めになり、そこで桑田さんからのショートMC(「1年ぶりに名古屋(大阪)に帰って参りました」「本日は宜しくお願いします」などといった簡単な挨拶だったと記憶しています)がありました。

 

M3.炎の聖歌隊[Choir(クワイア)]

昨年のツアーと同じよう、イントロ前にovertureが入り、この曲のイメージらしい疾走感と爽快感ある演出でスタートしました。サビの内容的にも、今年もこの「3曲目」という位置での披露は納得でした。2年目にしてライブの鉄板曲になったこの曲の力は大きいですね。大サビでは「大阪に光 溢れるように」(名古屋はどうだったか忘れました笑)と替え歌をしていたのも印象的でした。

 

こちらの曲は「旅の空 雨があがったら まだ見ぬHeaven」という歌詞からスタートしますが、1曲目の「こんな僕で良かったら」の「雨が止み 雲が流れ行く」と何か重なる部分もありますね。

 

〜MC〜

名古屋やら、大阪やらの方言を交えつつ、ドームのお客さんに挨拶をしていました。

名古屋公演ではアリーナ前方のお客さんに「なんで(オレの)ライブに来たの?」などと質問をし、和気藹々と桑田さん自身もその場を楽しんでいらっしゃったのを鮮明に覚えています。

「何か聞こえてきまえんか?」と桑田さんが言うと、クリスマスの鈴の音が鳴り出し、スクリーンには会場に雪が降っているような演出が映し出され、その演出と共に流れた曲が、

 

M4.MERRY X'MAS IN SUMMER(KUWATA BAND

でした。ユニクロさんのCMのタイアップソングとしても起用されたこと、また9月に行われた「ひとりロッキン」でも歌われていたこと、そして先述したベストアルバムにも収録されたことから、本ツアーにおけるこの曲の披露への期待は高まる一方でした。そんな中披露されたこの曲はライブですと実に11年振りと言う、かなりお久しぶりの登場になりました。

 

この「MERRY X'MAS IN SUMMER」と聞いて思うことがありまして、この曲のタイトルを直訳すると「夏のクリスマス」となるわけです。「クリスマス(12/25)の夏」ということで、(夏と冬が真逆であると言う意味で)ちょうど反対の半年後と考えると6/25(サザンのデビュー日)のことを指しているのか、、、、と思ったことがあります。

来年の「サザン45周年」の1歩目として、ソロの中でもあえてKUWATA BAND名義のこの曲を持ってきたことも、何か面白いなと思う点かなと感じます。

 

M5.可愛いミーナ

この曲、、、、ほんとに一度生で聞いた見たかったんですよね。。。

物心ついた、それこそ桑田さんを好きになった初期からこの曲は本当に大好きで何度CDを聴いたことか、、、と思うくらい思い出深い曲です。

 

2021年にオンラインで開催された通称「ブルーノートライブ」の際、このライブの日が3/7(ミーナ)だったことから演奏への期待が高まっていました。結果的には聞けなかったため、個人的には今年、このような形で生でこの曲を聞けて本当に嬉しかったです。(この曲への惚気が止まらない)

 

そして念願の(?)大サビが前半部分までのみ披露されました。

「フラれて悲しくて涙が出てるんじゃない、タバコの煙が目に沁みただけなんだ」とフラれた悔しさを隠すようなこのフレーズは、なんともリアル感があって好きなんですよね。永遠に描けそうなので、ミーナさんへの惚気はまた別の機会にでも(?)。ということで次の曲に行きましょう。

 

M6.真夜中のダンディー

個人的に想定外ソングの1つでした。

昨年のツアーでは、福岡公演から日替わりのアンコール曲として登場し、同年開催の「ブルーノートライブ」(オンライン公演)で披露された桑田さんのギターソロ中での「Get Back / The Beatles」カバーに加え、間奏中、大サビ中、そして大サビ後でのバンドメンバーのソロ回しがかなり印象的だったこの曲は、本ツアーでは序盤でのお披露目となりました。

 

大サビ後のアウトロ中で、桑田さんによる簡単なギターソロと、桑田さん・斎藤さん・中さんの3人による、ツインギターソロならぬ「トリオギターソロ(?)」的なものが披露されました。

 

そして自分が行った名古屋公演では、大サビに入ると同時にスクリーンのモニターに「夢も希望も今は格子の窓の外に(近年ではカットされてしまう部分)」の歌詞が一瞬表示され、一人で盛り上がってしまいました。笑

運営側のミスなのか、リハーサル段階では歌っていたのか、真相はわかりませんが、この部分がカットされすぎており、存在すら危うかったですが、しっかりと生存確認ができてよかったです(?)。

 

今思い返せば今年の9月に行なわれた「ひとりロッキン」でも「MERRY X'MAS IN SUMMER」→「可愛いミーナ」→「真夜中のダンディー」の3曲はこの順で並んでの披露がされました。ツアーを見据えてのロッキンの選曲だったのか、あるいはロッキンで披露できなかったことへのある種のリベンジ的な選曲なのか、そんなことを考えるのも面白いですね。

 

M7.明日晴れるかな

曲順が一桁番台で披露されることが珍しいような、、、

こんな序盤でお目にかかれるとは思ってもいませんでした。

2012年・2017年のツアーでは、1番の部分がアカペラやアカペラ風にアレンジされていたので、ある意味最近流行りの(?)原曲アレンジされての披露でした。

 

自分が最初に桑田さんのライブに参加したのが、2017年のがらくたツアーの東京公演でした。当時は高校1年生でしたが、その当時も披露されたこの曲は今でも記憶の中でかなり鮮明に覚えているんです。本ツアーでも縁あって東京公演に参加することができましたが、ちょうど5年前にも同じ場所でも聞いたな、、、とふと思い出してしまい、胸の中で何かが込み上げてきて、涙してしまったのを覚えています。

今回のツアーはドームツアーというのもあり、自分が初参加をした「がらくたツアー」と照らし合わせては、感動する、という箇所がいくつかあります。

 

M8.いつか何処かで(I FEEL THE ECHO)

この曲あっての本ツアーでしょう!!(断言)

こちらも納得の選曲ですね。この曲は「Someday(いつか)」の方で「Anytime(いつも)」の方ではないですよ(?)(つまらんことを言うな)。

 

個人的には序盤3曲で、大きく披露されるかなと思いましたが、これまでのツアーなどとは違い、特に目立ったアレンジもされず、こちらも”原曲通り”に披露されたのも良かったな、、、と感じる部分があります。

「雨に寄り添えば すれ違いばかり」というフレーズがとても好きで、前曲で「明日晴れるかな」と思っていたらまだ雨が降っていた、、、みたいな気候描写の移り変わりも1つ面白いポイントやなぁと感じましたね。

 

M9.愛のささくれ〜Nobody loves me(名古屋)/ ダーリン(大阪・東京)

まずは愛のささくれさんから。こちらもダンディーさん同様まさかの選曲でした。

振り返ればこの曲が収録されているアルバム「がらくた」リリースから今年はちょうど5年なんですね。そう考えると、前作のアルバム曲(ミニアルバムではなくフルアルバムとしての)のお披露目のコーナーと言いますか、こちらも選曲する側にとって外せない立ち位置ではあったのかなと思います(がらくたツアーで言う「古の風吹く杜〜悲しみよこんにちは」枠のような立ち位置。)

 

続いてダーリンさん。

この曲がライブ演奏されると白い恋人達が必ず演奏されると言うジンクスがあります(そこまですごいことでもない)(呼び捨て、元気になろうぜ、I LOVE YOU、悪戯ヨシ子、がらくたなど、、、)。

 

どうやら大阪公演からの変更と聞きましたが、冬場に合わせて、そしてツアー千秋楽の横浜に向けての選曲という位置付けでもありそうですね。

6曲目からこの曲の9曲目まではシングルA面からの選曲ゾーンともなりました。

周年ライブとして、ソロとしてのキャリアの”旨味”を感じることができる4曲のゾーンとなったのかなと感じています。

 

M10.NUMBER WANDA GIRL〜恋するワンダ〜

誠さんのギターのovertureから始まりました。最初にこのovertureを聴いた時は「オアシス(と果樹園)か?」とつい呟いてしまいましたが、そんな予想は当たるはずもなく。

この曲も大好きな曲でして、生で聞けて嬉しかったです。特にサビのカメラワークが個人的にベストでして、この曲に関してはスクリーンの中の桑田さんをじっと見ていました。

このような中序盤でアッパーチューンで1盛り上がりするの構成が個人的に好きなので納得の選曲でした。

 

M11.燃えよドラゴンズ 〜 SMILE〜晴れ渡る空のように〜(名古屋)

  買い物ブギー 〜 SMILE〜晴れ渡る空のように〜(大阪)

  東京音頭 〜 SMILE〜晴れ渡る空のように〜(東京)

 

「各公演地の民謡を歌ってから次の曲(SMILE)につなげる」と言うMCが大阪公演でありました。

野球ファン、そして小さい頃から阪神ファンである自分にとっては桑田さんが歌う「燃えよドラゴンズ」「東京音頭」を生で聞けて嬉しかった一方で、「六甲おろし」が聞けなかったのが悔しい箇所になりました(?)。

 

SMILEの方では腕につけていたライトが光り、「演者のみでなく、会場全体で曲を作り上げる」といった形の演出になりました。大阪公演では8階のビスタルーム、東京公演では2階席であったため、会場を上から見下ろした時に見える約5万人のライトがイルミネーションのように見え、とても感動したのを覚えています。

 

また、この位置での披露も意外でした。「明日晴れるかな」「SMILE〜晴れ渡る空のように〜」といったライブの終盤の切り札になるような曲を序盤に披露してしまうことで、ある意味この後何が歌われるのかと観客に思わせる点でも、近年のライブの構成とは一線を引いたセットリストになったのかなと感じています。

 

〜MC・メンバー紹介〜

昨年のツアー同様、音楽に合わせたソロ回しを交えたメンバー紹介でした。

メンバー紹介後、「会場が暑くて汗かいちゃった」と言ってハンカチ代わりに取り出したのが今年リリースの原さんのアルバム「婦人の肖像(Portrait of a Lady)」のCDでした。ちゃっかり奥様のアルバムも自分で宣伝してしまう桑田さんに会場全体が和んだのを今でも覚えています。

東京公演では「今日(12/11)、(原さんが)誕生日なんですってね、ありがとうございます。」とその日逢瀬を楽しむファンとお祝いを少ししていたのも印象的でした。

 

M12.鏡

「アコースティックコーナーを2.3曲やります」といったMCから入ったのがまずこの曲でした。演出もかなり綺麗で、音楽の中に何か溶け込んでいるような、その中でユラユラと揺れているような、そんな感覚でした。

この曲は、のちに紹介する「現代東京奇譚」と共に、昨年の「ブルーノートライブ」で披露されると予想していた方も多かったイメージですので、聞けたことが念願だった人が多かったのではとも感じます。

 

本ツアーのセトリは、なんとなく今年リリースされたベスト盤からの選曲が予想されること、またアコースティックコーナーということで、次に来る曲は「風の詩を聴かせて」「明日へのマーチ」「JOURNEY」あたりが来るのかな、と構えていましたが、次に披露されたのは、

M13.BAN BAN BAN(アコースティック ver)

でした。まさかアコースティックという形でお目にかかれるとは思いませんでした。

今振り返ると、KUWATA BANDとしてのデビュー曲、つまり桑田さんのソロ活動の原点とも言える曲でもあるため、予想外の披露だった一方で納得の選曲であると感じます。

 

「Play rock!! The guitar man〜」の英詞の部分がカットされてしまいましたが、アコースティックらしいメロディとアレンジで、こちらもただ体を揺らして聞いているのが心地よかったのを覚えています。

 

M14.Blue 〜こんな夜には踊れない(アコースティック ver)

こちらもまさかの選曲でした、というよりも本ツアーはまさかの選曲が個人的には多くて楽しめる点が多くて良いなと思うことがあります。

この曲も本当に大好きなんですよね、、、こういうお洒落な大人っぽさを上手に表現した感じが好みで、正直セトリ予想をした時もノーマークな曲だったので生で見た時の衝撃が大きかったのを覚えています。。。

ちょうど20年前のツアーでは大胆なアレンジと共に煽り曲として披露されたこの曲が、今回はアコースティックという形で披露されるとは、、、本ツアーに参戦した人が口を揃えていう「神アレンジがあった」というのは、きっとこのことを指してる人も多いのでは、、、と感じます。

 

M15.なぎさホテル(新曲)

「新曲2曲を披露します」といった簡単なMCからのお披露目でした。

大阪公演以降(≒ベストアルバムリリース以降)では、チャートや各サイトでランキング1位になったことに対する感謝の言葉も述べられていました。

 

個人的にこのMCはライブの中でも凄く好きな瞬間で、

「桑田さんが新曲を出すという告知がある」→「ファンがそのニュースに喜ぶ」→「新曲がリリースされる」→「CDを購入し新曲を聞く」→「ライブで桑田さんから(1位にしてくれて)”ありがとう”と言っていただく」

という一連の流れが、ある種桑田さんとファンの”見えないやりとり”のように感じることがあるんですよね。桑田さんを好きでよかったなと思う瞬間でもあるわけです。。。

 

こちらも原曲通りに(?)披露されました。

激しく盛り上がるというより、先ほどの鏡と同じように、ただ桑田さんの音楽に身を任せ、その雰囲気にゆったりと浸かりながら聞くのが堪らなかったですね、、、

 

M16.平和の街(新曲)

名古屋公演ではミュージックステーションで披露されたのと同じように、簡単なoverture的なものがあって演奏が始まりました。「思った以上に盛り上がった!」という印象を受けました。いわゆる「ポップ歌手の新曲」といった感じで演出もリズムも含めとても楽しく盛り上がれたのを覚えています。

個人的にこの曲の2番サビと大サビ後に「だ〜れだれだ〜い」と桑田さんが歌詞の合間に合いの手を入れるのがすごい好きなんですよね。。。

 

M17.現代東京奇譚

M15-16は新曲枠として「なぎさホテル&平和の街」がセットで披露されましたが、「平和の街&現代東京奇譚」という街をテーマにその明暗を歌っているこの曲も、セットで見るとまた面白いなと感じます。

都会の街並みを映すモノクロの映像が流れる演出から始まりましたが、最初は「或る日路上で」が来るかなと思いましたが、そんな予想は当たるはずもなく、、、

 

この曲はまだソロとサザンも区別もつかないくらいの、まだファンになりたての頃に「ひとり紅白」を通して知った曲でして、なぜかメロディが頭に残りずっとこの曲を聴いていたのを覚えています。そんな、ある意味で思い出深い曲が聞けたのは嬉しかったです。

 

 

M18.ほととぎす[杜鵑草]

前回のドームツアー振りのお披露目となりましたね。

この曲に何度泣かされたことか、本ツアーで聴いた時も思わず涙していまいました。

自分がライブに参加させていただく理由の1つはこのようなバラードで「感傷に浸れる」からなんですよね。ただ何も考えずに桑田さんの曲を聴き、それに思いを馳せて感傷に浸る、実はこの流れが意外と日々のストレスや疲れの解消にもなるんですよね。特にこう言った重いバラードだからこそ、その雰囲気と空間を全身で味わう、そんなことができるのもライブの醍醐味であるということを改めて再認識しました。

 

前の曲の「現代東京奇譚」の「今は亡き面影が 泣くなと呼び掛ける」という歌詞と、この曲の「あなたがいつも笑顔でありますように たった一言の"お元気で”」という歌詞同士が、何かリンクを持ってそうとも感じられて、「泣くな」と呼びかけられた返答に笑顔で「お元気で」と伝えたのかなと、、、、そんなことを思ったこともあります。

 

M19.Soulコブラツイスト〜魂の悶絶

昨年のツアーと同じようなovertureから始まりました。

前曲の「ほととぎす」とは一転、演出も最大限に活かし、雰囲気もガラッと変わり、かなり明るい場になったのを覚えています。

大サビ前の間奏で、ハーモニカを吹いた後、「この道を行けばどうなるものか 迷わずいけよ 行けばわかるさ」という猪木さんリスペクトを曲中に織り交ぜていました。

こういうストレートに気持ちを伝える桑田さんのスタンスがとても好きなんですよね。

「SMILE〜晴れ渡る空のように〜」の「でなきゃモテないじゃん!!」であったりなど、言葉にしにくかったり、照れ臭いような何がしかの気持ちや表現をスッと歌、あるいは演出に乗せて伝えてくれるのが一つの桑田さんの魅力なんでしょうね、、、、と、思います。

 

M20.悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)

「Soulコブラツイスト〜」から曲を切らずそのままこの曲のイントロが流れました。

確実にと言って良いくらい、ライブの鉄板曲になりましたね。

「愛されたあの頃が遠ざかる」といいながら、35年間も愛されたこの曲の凄さとパワーを実感しました。

この曲では銀テープが打ち上げられましたが、これまでの反省を活かし(?)銀テープが届かない席にいるときは、銀テープを取ろうとしているファンのみなさんを見る桑田さんをしっかりと目に焼き付けました。ニコニコと、子を見るような目で会場全体を見渡していたのも印象的でした。

 

M21.ヨシ子さん

演奏のされ方は原曲とは異なったリズムでの斬新なアレンジでした。

ヨシ子さんの披露中にヨシ子さんが出てこないようになったのは、マンネリと考えたのか、あるいは演出上の問題なのかわかりませんが、どんどん曲中の雰囲気がカオスになっていました。大サビ前の部分ではご当地ネタを交えた歌詞のアレンジがされていましたね。

 

個人的にこのご当地ネタは曲に関わらずとても好きなんですよね。桑田さんの目に映るその土地のイメージがわかったり、あるいはその土地のみで披露されると言う意味でなにか「即興性」的な部分も感じることができますしね。

そう言った意味でも、去年のいわゆる「ご当地 LADY BLUES」は良い披露のされ方でなかったのではと感じます。

 

東京公演では1年の振り返り的な意味で「コロナ・円安・ウクライナ 今年も色々ありました」など、今のご時世に合わせた歌詞に変わっていたのも印象的でした。

(そういえば東京公演ではいつもより多めのカメラが入ってたらしいですね^^)

 

M22.真っ赤な太陽(美空ひばり)〜波乗りジョニー

胸元に「ひばりちゃん」と書いたテープが貼られ、簡単なMCが入りました。

有名アーティストの呼び方に関して、観客とかんたんな掛け合いをした後、

「私はマンネリズムが嫌い」「波乗りの歌なんかやらない」と言い、「最後に私の大好きな歌をやって帰るわ」と言って真赤な太陽を歌い、それに続き波乗りジョニーのお披露目でした。

本編最後での披露でしたが、最後の切り札としての立ち位置ではないかなとも感じました。イントロからドーム全体を沸かすことができる、有名曲でもある、演出もダンサーも全開である、こういった部分からある意味この曲には絶対的信頼を置いていることも伺えそうです。

 

そして小休憩を挟み、アンコールへと続きます。

 

En1.ROCK AND ROLL HERO

バンドメンバーがステージに戻ってきたあと、演奏前にピアノとギターの音がなっていたのを聴いてこの曲が披露されることをなんとなく察した人も多そうですね。

思い返せば10年前のツアーでもこの曲はアンコール1曲目として披露されていました。

学生である身としては「青春同志よ沈黙は愛じゃない」という歌詞がとても凄い好きで、この歌詞が色々なことへの行動力になることも多々ございました。

 

En2.銀河の星屑

今回のツアーで金原さんがバンドメンバーにいなかったため、この曲歌われないと勝手に油断をしていました(反省)。ただ、その分、中さんのギターをメインとした演奏となり、いわゆる「ロックアレンジ」されての演奏は素晴らしかったです。

普段(CD音源)はバイオリンのソロパートのようなものになっている2番サビ後の間奏ですが、今回はアレンジがされたギターソロであったこと、また名古屋では畳み掛けるようにそのギターソロが演奏され「音楽を魅せられた」瞬間でした(大阪&東京ではこの間奏のパートが若干短くなっていたような気もするんですよね。)。

 

この曲の数ある魅力の一つは、個人的にはメロディもそうですが歌詞なんですよね。

「I wanna be your lover」「憐れみの献花(はな)」「払い終わらぬ借金(ローン)」で韻を踏んでいたりと、桑田さんの符割の作り方の才能が特に全面に出ている曲かなとも思うのです。

 

En3.白い恋人達

前曲の「銀河の星屑」では演出の光などを”激しく”最大限に使った一方で、こちらは静かに会場全体を巻き込む演出でした。そのため、この2曲のみを見ると「動→静」や「熱→冷」といった流れが汲み取ることができ、ある意味真逆な曲目2つを大胆に隣り合わせにした構成であったのかなと思います。

波乗りジョニー」同様、この曲は2001年リリースであり、自分と同い年であることから、思い入れが強い1曲です。2番サビ後の間奏中、バンドメンバーが「(おそらく)Only you〜」と歌っている雰囲気がとても好きなんですよね。

そんなこの曲も、自分が桑田さんのライブに初参戦した5年前のがらくたツアーでもアンコール3曲目として、同じ位置で歌われていました。この部分を考えても、かなり思うことがあり、自然と涙が溢れたのを覚えています。

 

 

En4.100万年の幸せ!!

簡単なMCが入り、腕利きのメンバーたちの生演奏(?)による、このライブの最後の曲となりました。おそらく「祭りのあと」を歌うだろうと、自分含め思っていた方がかなりいたのだろうと思います。そんな中で、最後の曲としてこの曲が選ばれたのは正直意外ではありましたが、やはり何か心が塞ぎ込む出来事が続いた今年を振り返り、「前向きにみんなで幸せを願おうよ!」といったメッセージとも取れるのかなと感じました。

 

2番以降はバンドメンバーもダンサーと同じように踊り出した演出でした。10年前のツアーでの披露のされ方(この時の位置は本編オーラスでの披露)と同じように、桑田さんもバンドメンバーもダンサーも、そして観客もみんなで踊って終われるこの曲の力はかなり大きいものですね。

「夢のかけらを集めて旅に出ようか」、そんな曲で終わる本ツアーは、来年おそらく始まるであろうサザンオールスターズ45周年としての活動、そしてそれ以降のソロとしての活動への布石と意気込みとしても考えられるものであるかなと思います。

 

そして、、、、、、、

このツアーの1曲目の「こんな僕で良かったら」は、

「雨が止み 雲が流れ行く 夢拓く 彩か虹を見る」という歌詞で始まります。

一方最後の曲である、「100万年に幸せ!!」は、

「夢のかけらを集めて旅に出ようか 果てなき道 虹の彼方へ 歩いて行こう」という歌詞で終わります。

「雨が止んだ後に見えた虹を目がけて、その虹の彼方へ歩いて行こう」「ただその虹の彼方への道のりは紆余曲折である(≒人生はまるで雨のHighway)」的な要素も見受けられます。

偶然なのか、あるいは意図的なのかはわかりませんが、「虹」というテーマの一貫性も感じられますね。

 

ということで

長くダラダラと感想たる文を書いてきました。

きっとこのブログがしれっと公開される頃は本ツアーの札幌公演の直前の時期かなと思います。

追加公演の横浜公演3日間も発表されましたが、いよいよツアーの千秋楽も目の前に見えてきました。無事にツアーが終わることを願っております。

みなさんもお身体には十分お気をつけて、お互い元気に頑張っていきましょう(無理矢理)。